理事長挨拶
日本比較経営学会理事長 鈴木由紀子(日本大学)
この度、理事長の大任を拝命いたしました、日本大学商学部の鈴木由紀子でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
『比較経営研究』第50号という記念すべき節目の号を拝読し、本学会が築いてこられた長い歴史と豊かな伝統を改めて実感いたしました。歴代の理事長・理事の先生方、そして会員の皆様が積み重ねてこられたご尽力を思うと、身の引き締まる思いでございます。微力ではございますが、その伝統を大切にしつつ、学会のさらなる発展に努めてまいります。
まず、前理事長の村上了太先生ならびに前理事会の先生方、とりわけ事務局長の小西豊先生、事務局次長の細川孝先生には、多大なるご尽力を賜りました。ここに深く御礼申し上げます。
私が本学会に入会いたしましたのは2009年でございます。当時、学内には理事長経験者である小阪隆秀先生、桜井徹先生がおられ、現在も所伸之先生、髙久保豊先生、山本篤民先生、長谷部弘道先生、小高由起子先生が在籍しておられます。恩師であり、昨年ご逝去された慶應義塾大学名誉教授・植竹晃久先生とともに、沖縄国際大学で開催された全国大会に参加したのが最初でございました。翌年には本学で第35回全国大会が開催され、藤原隆信先生をコーディネーターとする企業倫理のワークショップにおいて、田中照純先生とともにディスカサントを務めさせていただきました。その後も、企業倫理に関連する研究報告の機会を重ねてまいりました。
私の専門とする企業倫理は、日本では1990年代の企業不祥事を契機に注目され、2000年代に大学科目として整備が進んだ比較的新しい領域です。企業の内部にいては見えにくい課題を研究として扱いたいとの思いから歩み始めた分野ですが、倫理・コンプライアンス体制が整備された現在においても、企業不正は後を絶ちません。近年は社会志向企業に関心を寄せておりますが、公益目的と資本調達能力の両立を図る組織形態の議論など、企業のあり方を再考させる動きも見られ、植竹先生からご教示いただいた「株式会社とは何か」という原点に立ち返る思いでおります。
本学会に入会して以来、『比較経営研究』第44号に編集委員長として携わらせていただき、学会運営の基盤となる業務を経験させていただきました。その折にお世話になった先生方には、他学会の業務においてもご協力を賜り、人的ネットワークを広げる貴重な機会ともなりました。また、日本経済学会連合評議員を務めた折、英文年報の執筆年にあたり、全国大会の英文プログラムをわずか1日でご提供いただいた本学会のご対応力に深い感銘を受けたことを鮮明に覚えております。
そして、大学院生の頃より変わらぬ励ましをくださっている百田義治先生、私のロールモデルである加藤志津子先生をはじめ多くの先生方に支えていただきながら今日に至っております。
これからの3年間、会員の皆様のお力添えを賜りつつ、これまで頂戴したご恩に少しでも報いるべく、学会の発展に尽力してまいります。引き続きご指導ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
日本比較経営学会
(Japan Association for the Comparative Studies of Management)